化学療法(抗がん剤治療)の一般的な副作用、アレルギーについて

看護目線

このサイトはアフィリエイト広告を使用しています。

化学療法の代表的な副作用は、

悪心・嘔吐、口腔粘膜炎・味覚障害、便秘・下痢、骨髄抑制、アレルギー、末梢神経障害、脱毛、リンパ浮腫、皮膚障害 

ここではアレルギー、インフュージョンリアクションについてまとめてみます。

アレルギーとインフュージョンリアクション

  • 定義: インフュージョン・リアクションとは、急性輸液反応、注入反応、点滴反応などの意味で分子標的治療薬の点滴時にみられる副作用のことです。いわゆる抗がん剤による過敏反応とは異なる特有の症状がみられることから、日本語には訳さず英語読みで表記されます。輸液(点滴など)の投与中に発生する不快な反応で、アレルギーとは異なる場合もあります(https://oncolo.jp/dictionary/infusionreaction オンコロより引用)。アレルギーは以前に暴露したことがある場合の免疫反応、過敏反応は免疫反応によらないものもあり、抗がん剤によるあっるギー反応は多くは免疫反応が関与しているものになります。
  • 症状: 発熱、悪寒、吐き気、頭痛、体のしびれ、皮膚の発赤などが見られることがあります。
  • アレルギーやインフュージョンリアクションが起こる主な原因とタイミング
  1. アレルギー反応/過敏反応
    • アレルゲン: 化学療法薬に含まれる成分(アルコール含有のパクリタキセルやドセタキセルなど)、添加物、点滴セットの材料(例:ラテックス)、あるいは他の関連物質(例:抗生物質など)がアレルゲンとなることがあります。
    • タイミング: 薬剤の投与開始後、数分から数時間以内に症状が現れることがあります。急速に反応が現れることが多いです。
  2. インフュージョンリアクション
    • 投与の速度: 高速での投与が原因で、体が急激な変化に対応できずに反応が生じることがあります。
    • 薬剤の種類: 一部の分子標的薬(例:リツキシマブやセツキシマブなど)は、輸液中の成分と反応しやすく、反応を引き起こす可能性があります。
    • タイミング: 通常、投与中または投与後すぐに症状が現れることがあります。

https://navi.towa-oncology.jp/sideeffect/irr/anticancerdrug.html 抗がん剤ナビより

看護師としての対応

  1. 症状の監視と評価
    • 観察: 輸液開始時や途中で、患者の状態を詳細に観察します。アレルギー反応やインフュージョンリアクションの兆候(発疹、呼吸困難、発熱など)がないか確認します。
    • 評価: 反応の症状や重症度を評価し、適切な対応を検討します。
  2. 反応の認識と対応
    • アレルギー反応の対処: アレルギー反応が疑われる場合は、直ちに輸液を中止し、患者の状態に応じて適切な対応を行います(例:アドレナリンの投与、酸素療法、抗ヒスタミン薬の投与など)。
    • インフュージョンリアクションの対処: 軽度の反応には、輸液の速度を調整したり、対症療法を行ったりします。重度の場合は、医師に報告し、治療の変更を検討します。
  3. 医師への報告と治療
    • 報告: 反応の詳細を医師に報告し、追加の治療や対策を指示してもらいます。
    • 治療方針の見直し: 必要に応じて、今後の治療に対する方針や薬剤の選択を再評価します。
  4. 患者への教育とサポート
    • 教育: アレルギー反応やインフュージョンリアクションの可能性について患者に説明し、兆候や症状についての認識を深めてもらいます。
    • サポート: 反応が発生した場合の対処法についてアドバイスし、精神的なサポートも提供します。
  5. 予防策の実施
    • 薬剤の選択: アレルギー歴がある患者に対しては、アレルゲンとなる可能性がある薬剤や成分を避けるようにし、代替薬の使用を検討します。
    • 適切な輸液管理: 輸液の速度や条件を調整し、反応のリスクを最小限に抑えるようにします。
  6. 記録とフォローアップ
    • 記録: 反応の詳細を患者のカルテに記録し、フォローアップの計画を立てます。アレルギー反応やインフュージョンリアクションが発生した場合、次回の治療で同様の反応が起こらないように、適切な対策を講じます。
    • フォローアップ: 患者の反応の経過を観察し、必要な追加ケアや治療を行います。

予防と対応の重要性

アレルギー・インフュージョンリアクションは、化学療法の安全性と患者の快適さに大きな影響を与える可能性があるため、適切な管理と迅速な対応が必要です。看護師としては、患者の状態を注意深く監視し、反応のリスクを最小限に抑えるための対策を講じることが重要です。また、患者への教育とサポートを通じて、アレルギーやインフュージョンリアクションに対する理解を深めてもらうことが、治療の成功と患者の安。全に繋がります

参考にしている本です。ちょっと年式が経っていますが、とても重宝しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました